「俺は、梨依じゃないとダメだ、って気づいたんだよ。」 えっ?! 意味がわからない。 「わかったよ。 淘汰くんが佐野さんのこと、どれだけ好きかってこと。」 「じゃあ……」 「でも、私も負けないくらい、淘汰くんが好きなの。 だけど、キスしてくれたら諦める、って言ってあげてるの。」 「……わかったよ。」 わかった、って淘汰、もしかして……。 「ごめん、梨依。 ちょっと目つむってて。」