私は、まだ残っているクラスメイトに、 涙を見られたくなくて、急いで教室を出た。 靴箱まで来た。 途中で、淘汰と中原さんを見つけたけど、気にせず走った。 「…梨依?」 ふいに、頭上から声がした。 そこにいたのは…… 「……優真先生?」 「何があった?」 「先生っ…。」 先生の優しい声を聞くと、今まで堪えていた涙があふれでる。