その日も、一緒に帰っていた。 ふいに、背後から知らない声がする。 「……淘汰くん?」 声は女の人の声だった。 私と同時に淘汰も振り返る。 そこに立っていたのは、ふわふわとした感じの、すごく可愛い女の人。 「彩菜?」 「うわぁ、ほんとに淘汰くんだっ! 久しぶりだね。」 「彩菜、なんでここに?」 彩菜と呼ばれた人の登場に、淘汰は動揺していた。