「ピッチャー、第一球 投げましたー!空振りです!」 


──二年前の中学生野球全国大会




「三振!バッターアウトー!」


──南原中学のエース『東條 拓真』




「勢いにのっています、東條くん」


──彼は見事な投球でチームに勝利をもたらしていた。





「東條くんの投球に目が離せませんね」


──だが その決勝戦、飛翔中学との試合で





「東條くんが肩をおさえてしゃがみ込みました!」


──彼は野球ができない体になってしまった。




「くそ!何でだよ!俺は野球がしたいんだ
よ!」


──次第に心を閉ざしていく彼。