「本日より、青華高校文化祭が始まります。ですから、沢山の人達が我が校に来てくださることでしょう。そこで君達は…」


ふわぁ、欠伸一つ出てしまうのもしょうがない。


11月上旬、そろそろ本格的に寒くなる。


そんな時期に暖房も効かない体育館へと集合させた校長はなんて鬼畜なんだろうと気付かれないよう睨む。


あー、お決まりに校長のヅラでも飛んでかないかな、なんて考えるけど考えるだけ無駄だった。


校長の頭はもう既にスキンヘッド。


校長の後ろから射し込む太陽の光によってただのおじさんが神々しく見える。


うん、こう見るとやっぱり大仏にしかみえない。


ぬぼーといつもの調子で校長の話を受け流すが今日は妙に長い。


あー、だかえー、だかいらない言葉を発しながら何度も校長は繰り返し


「できるだけ、できるだけ、第二校舎の奴等とは関わらないように!」


なんて念を押してくる。


だがもう既に此方の女子はキャピキャピと◯◯君に会える〜!だとか言ってコソコソ騒いでいる。