「じゃあ、あたしは苺クレープにしようかなっ…柚鈴は?」


「あたしは抹茶パフェ」


きーさんではない店員さんにお目当のデザートを注文する。


それにしても…思い付いたら即実行って男らしいな心。


それを言ったら怒られるだろうけど。


あたしは…何をしてるんだろう。


いつものほほんと流されるままに生きてきて、やりたい!と思ったことがない。


いつも安全なルートを道を選択して、博打のような無謀な真似なんかしない。


巳波を拾ったのも、ただただあたしの家の近くでのたれ死んでもらいたくなかっただけ。


…ただそれだけなんだよ。


「どうしたの柚鈴?…もうパフェ来ちゃってるよ」


心の声に一気に引き戻される。


テーブルの前には確かに、さっき頼んだと思っていた抹茶パフェが置かれていた。


「あ、うん。食べるよ」


いつの間に来てたのかと少し疑問に思う。


「大丈夫?最近の柚鈴何か変だよ?いつもの強気な柚鈴はどうしたの?」


「……」


あたしらしくない…。


「そうだよね。悩むのなんてあたしらしくないよね」


「そうだよっ!…それに、なんかあったらあたしが悩みでも何でも聞いてあげる!」


「ふふっ何その上から目線」


何に悩んでたとか、何でこんなにネガティヴ思考になっていたのかいざ考えてみると分からない。


でも、


「ありがと心」


心に救われたのは事実だ。