そして、男を倒した直後、ポケットに入れておいた端末から着信音が流れ始めた。


男を足で軽く蹴りながら、電話に出る。


「もしも〜し」


『もしも〜し、じゃねぇよ!!お前今何してんだよ』


キンキンうるさいな〜。


耳から少し離してごめん、ごめんと答える。


「何って…ん〜、繁華街で遊んでた」


あは、と可愛い子ぶって言えばキモいと即返された。


『お前また女遊びじゃないだろうな、こんな忙しい時期に…』


「もちろん、女の子じゃねぇよ」


女の子と遊んでたらソウ君に怒られるから当たり前。


命は欲しいからねぇ。


それに、今は女の子よりも面白いのが始まるじゃん。


「ソウ、準備は着々と進んでんの?」


『はっ、当たり前。もうすぐだ。』


ソウの言葉に口角が上がる。


もうすぐ彼奴らと喧嘩することが出来るなんてゾクゾクしてしまう。


「…こっちの調子もボチボチ」


『そうか、なら余計楽しみだな。彼奴らが、__麒麟が間抜けな顔をするのを見るのは』


ははっと愉快そうな笑い声が聞こえてくる。


…待ってろよ、ギタギタに倒して、潰してやる。


side END