家の前で倒れている男に餌付けしてみた結果(仮)



「…柚の顔をみたいと思って?」


「〜っ」


コテン、と首を傾げる巳波はいつものかっこいい姿じゃなくて、とても可愛く見える。


なんなの…天然ですか?


そうなんですか?


宣戦布告したというのに、これじゃあいつまで経っても巳波のペースのままだ。


「ダメだった?」


ショボンと落ち込んでみせる巳波を見ると頬が熱をもつ。


ダメなわけないじゃん。


寧ろ…嬉しい。


多少の恥ずかしさもあるけど、やっぱりあたしのこと、もっともっと知って欲しいもん。


「ダメなわけない。ただ、いきなり来たから吃驚しただけだよ…」


あー…もう、なんでこんな可愛げの無いことしか言えないの!?



「柚…ごめん」


「…え?」


なんで謝るの?


いきなりどうしたの?


「柚に頼ってばかりで俺、何にもしてない」


「……」


そのこと、か。


確かに食事はあたしが熱を出した時から順番にやってきたけど、まだバイトはしてないもんね…。


でも惚れた弱味ってやつで、多少は多く見てるあたしは甘い。


ちゃんと気にしてくれてたなんてね。