私はその男子に近付く。

「あの。」

そう声をかける。

「あ、川本愛香ちゃんだよね!オレ、隣のクラスの鈴木亮介。」

よろしくね、と
彼は軽く私に自己紹介をした。

「…はぁ。話って?」

私は鈴木君にたずねた。

「あ、ごめんごめん。ここじゃあれだし、んー、あ、ついてきて!」

そう言って鈴木君はスタスタと
歩き出した。

その鈴木君の後を私が歩く。