「でさ、でさ。晴輝にもガトーショコラ作ってきたんだけどいつ渡そう…」
いざ自分が晴輝のこと好きって認めると照れくさくなる。
「いっつも普通に渡してんじゃん笑」
「晴輝のこと、好きなんだって思ったら恥ずかしくなっちゃって…」
変に意識しちゃうんだもん。
「ん~それは…大変ですな笑」
「笑いごとじゃないもんっ」
全く、美果はこうなんだから。
こんな話しをしているうちに、学校に着いた。
少し歩いてると
「あ!雪?晴輝いるよ?渡してくれば?」
美果が指を指していた。
指を指す方を見ると、晴輝がグラウンドの近くにある水飲み場で水を飲んでいた。
「ほら、行ってきな。わたくしは優斗くんの所に行ってきますから」
そういいながら、美果は私の背中を押してきた。
「う...ん。」
私は、晴輝のところまで早足で向かった。

