まだ夕方なのに雨のせいで暗くなってる道を2人出歩いていた。
急に健汰は止まった。
「ねえ、雪?」
「ん?」
「俺、雪のこと好きだよ」
「え?」
「ごめ…」
私がいいかけてる途中に、健汰は遮った。
「まだ、言わないで。雪が俺のこと好きにさせてみせるから」
健汰は私のことを真っ直ぐに見てきた。
私のこと…好き…?
なにを言ってるのか分からなかった。
さっき健汰が言ったことは夢だったのか...健汰はいつも通りに話してくる。
やっぱり気のせいだったのかな?
道は暗くて、健汰の表情が分からない。
私のお家の前まで健汰は送ってくれた。
「今日はありがとうっおかげで濡れなかったよ」
私は笑顔で言った。
私は手をふり、健汰に背中を向けた。
その瞬間
「さっきの本気だから!じゃあまたね」
健汰が私に言って帰ってた。
夢じゃなかったんだ。
どうして、健汰が私なんかを。
全然分かんないよ。

