人間売りの少女


「ただいまー」

いつもあるはずの返事がない。
でもリビングからは話し声が聞こえる。

「聞こえなかったのかな」

靴を脱いでリビングに行くと衝撃を受けた。

「今日ねー美咲とカラオケ行ったんだけどねえ」

リビングでお母さんに話してるのはあの少女だった。

「ねぇ!なにしてんの!ここうちんちだよ!!!」

急いでお母さんに駆け寄って

「ねえお母さん私だよ!私が香織だよ!」

そう必死に伝えても分かってくれない。
まるで見えてないみたい。

「何してるの?早く出てって!」

少女はそういうと私の方へ近づき耳元で

「交換するって言ったじゃない」

と呟いた。