た、助け舟 総司ありがとう。この恩は返せたら返すっ 「あぁ、こいつは見ていると飽きない」 「前にもここで?」 あり得ないと知りながら総司は聞く 大体知らないふりならこれぐらいの予防線は丁度良い 「いや、町でな。送ろうとしたんだか途中で消えたかのように見失って幽霊かと思ったよ」 「私は幽霊ではありませんよ、慶喜さん」 「そのようだな」 そう言いつつ私の髪を弄ぶ姿に観念して口を開いた 「あれは私用で使うようにしてますよ」 さすがに使わないというのは失礼だし、勿体ない