薄暗い部屋の中で闇をはらんだ笑顔を見せる 日だまりのようないつもの金色の瞳は闇を映す 冷たい金属のような、金色なのに黒に見えてしまう 「……そんな」 「こないだはありがとうございました、簪」 「桐葉、さん……」 「ごきげんよう、古高さん」 私は感情というスイッチを切る 「災難でしたねぇ、偶然町で私とぶつかってしまったが故にこんなところに居るのだから」