沖田side



僕と一君はちょうど丘の下へ着いたところだった

鉄の錆びたような香りが鼻腔を擽る

つまり、血の匂いだ


「何かあったのは確実ですね」


「行くか、総司」


僕達は刀に手をかけながら丘を登った

目の前の光景に一君も僕も驚いた

そこには、倒れた血塗れの浪士2人と

気絶している浪士が1人、

刀を同じ方向に向けた浪士3人

それだけなら、それほど驚かない

そんな光景は幾度も見てきた

それは、一君も一緒だと思う