The second partner ~夢と英雄と雪解けの記憶~

「そうかもな。

みんな進学を機に、札幌や函館、東京なんかに出て行ったきりなかなか帰って来ないし。

……そういや、都那がじいちゃんの家にに来ていたのっていつ頃までだっけ?」




「中学生の時までかな?

私が高校に入ってからは妹や弟も大きくなって、親が忙しくても自分たちで何でもできるようになったから……。」




大きくなって、何でも自力でできるようになって……。


いつしか祖父母の手を煩わせなくても、私たち姉妹は大抵の事柄を自分でこなせるようになっていた。




そのころから少しずつ、この町を訪れる機会は減っていったんだ。