The second partner ~夢と英雄と雪解けの記憶~

「……なんだか、まだ慣れないよね。

その……、新しい苗字……。」




「あ……、すみません。

ご不便をお掛けして……。」




「いやいや、北谷さんは何も悪くないじゃないか!

でも、結婚したのなら旧姓で呼んでも嫌な顔されないけど、離婚となると話は別だからなぁ……。」




中塚課長は頭を掻き、いつものようにニッコリと優しい笑みを私に向ける。


そして私も、ニコニコ微笑む彼に笑顔を返した。