The second partner ~夢と英雄と雪解けの記憶~

驚いて振り返ると、そこには満面に怒りを湛えた俊哉が立っていた。


彼は右手でオーストラリア人の肩を掴み、左手の拳にぐっと力を入れて……。




「……わかるよな?」




彼らはその一言で意思疎通できているようだ。


しかし私は、一体どうしてこんな状況に陥っているのかを理解できなくて……。




「ちょっと……?

俊哉、一体どうしたの!?」




状況を飲み込めず、ただ黙って彼らの様子を伺うしかない私。


するとオーストラリア人の男性は、俊哉の尋常じゃない表情に苦笑いを浮かべ、私の傍から静かに離れていったのだ。