「おい都那、起きろ!

Ni-naに着いたぞ。」




俊哉に声を掛けられ目を覚ますと、真っ暗な中に“Ni-na”と書かれた看板が煌々とライトアップされていた。


そして店のバルコニーや入口付近には、クリスマスらしいイルミネーションがキラキラと瞬いている。




「……えっ!私、眠ってたの?」




気付けば既に、車はNi-naの駐車場に停められていた。




慌てて窓の外を確認する私を見て、運転席の俊哉が可笑しそうに微笑む。


彼は私より先に車から降り、エスコートするかのように助手席のドアを開けてくれた。