次に目が覚めた時は、辺りはすっかり暗くなっていた。
灯りといえば、ベッドの側にある小さなランプの灯りだけ。
右手に何となく違和感を感じ見てみると…。
「え…?」
私の手は、葵くんと繋がれていた。
ど、どういうこと?
そんな葵くんはというと、ベッドに背中を預け眠っていた。
「あお…い…くん?」
戸惑いながら名前を呼ぶと、ピクッと肩が揺れた。
「ん…あ、…。わり、寝てた」
「う、ううん…、あの…」
なんと切り出していいか、戸惑いながら繋がれている手を見る。
葵くんは少し寝ぼけた瞳をこちらに向け、「ああ」とつぶやいた。
「あんたが、つかんで離さなかったんだ」
「え?私が…?」
「だから、仕方なく…」
ウソ、全く無自覚だわ…。


