「わかったら、さっさと寝ろ」

「う、ん…」



そう言われ、私は目を閉じた。
でも、それって寂しいよ。
誰も本気で好きにならないってことでしょう?

私、好きな人なんてできたことないからそれがどんな感じかわからないけど。



でも、いつか、私だって、好きになった人に、愛されたいって思う。
好きな人には、好きって思ってもらいたいよ。
愛は、必要だよ。





ゆっくりと眠りに落ちていく。



葵くんの臭いに包まれ、私はゆっくりと眠りの世界へ…。





そんな私を、葵くんがじっと見つめていたなんて気づきもせずに―――…。