「う……?」



目を開けると、見慣れない天井。
あれ?
私、保健室にいたはずじゃあ……?




「起きたか?」

「え、あ、葵くん?」


なんで葵くんがここに……?
ていうか、そういえば見渡せばここは葵くんの部屋?

なんで、私葵くんの部屋にいるの?
疑問ばかりが頭に浮かぶ。



「あんたが帰りたくないっていうからうちに連れてきたんだよ」

「あ……ごめんなさい……」


なんてわがままを……。



「わ、私帰ります……」

「は?バカ!」


起き上がった私に慌てて駆け寄る葵くん。
起き上がった私は、頭がクラクラしてバランスを崩す。
それを葵くんが受け止めてくれる。


「ご、ごめんなさい……」

「熱、上がってるんだ。無理すんな」

「で、でも…」



これ以上、葵くんに迷惑かけたくない。
私、まだ葵くんに謝ってないのに。