「ぶっ!」




突然吹き出す声が聞こえ振り向くと、藤堂くんがシャワーから出てきてそこに立っていた。
のだけれど…。



「え、わっ、な…!!!」




振り向いて後悔した。
藤堂くんは下はジャージで、上はなにも着ていなかったのだ。
髪は濡れたままワシャワシャとタオルで無造作に拭いている。


ちょ、ちょっと!!!




そして、なぜ笑われたのか、わからない。





「なんであんた、そんなところに…しかも正座…」



ケラケラと笑う藤堂くん。
私はそっちの方をまったく見ることができずうつむく。
私の座った場所と姿勢がおかしかったらしい。


私には、その格好の方がおかしいですけど!






「あ、あの!何か着てくださいっ」

「ん?ああ…、悪い悪い」




藤堂くんは謝りながら私の横を通り過ぎ、クローゼットから服を取り出して着る。