「もう千世子、行くぞ!」

「え、いいじゃない。先生だって、嬉しいんだよ」

「それがうざいんだ。行くぞ」




葵くんはそういうと私を引っ張ってその場から離れていく。
もう、素直じゃないんだから。

葵くんだって、褒められたの嬉しかったくせに。
照れ臭いからってそうやってごまかして。



「葵くん、よかったね」

「…別に」

「嬉しいくせに」

「うるせぇ」




素直じゃないなあ。
ほんとに、君は。




「そうだ、洸くんの順位見てくるの忘れたよ!」

「…どうせ最下位だ。見る必要ない」

「ええ?そんな、酷い」





最下位決めつけ?
いいの、それで。