｢期末では、順位少しは上がるといいね｣
｢どうだか｣
｢上がるよ！葵くん、頑張ってるもん」
大丈夫、自信を持って。
皆を驚かせよう！
それで、いつも最下位な葵くんのイメージを払拭するの。
｢千世子の方が気合入ってね？」
｢そんなことないよ！葵くんが頑張らなきゃ無理だからね！」
｢わかってる。頑張るよ｣
勉強の楽しさがわかれば、きっと伸びる。
それが確信したから、私頑張るよ。
なんでこんなに気合が入ってるのか、自分でもわからないけど。
たぶん、私も嬉しいんだと思う。
葵くんが少しでも勉強に興味を持ってくれたこと。
そして、葵くんに頼られて、勉強を教えられること。
葵くんの役に立ててること。
それが、嬉しいんだ。
