葵くんにあの後メールをしてみたけど、返事は来ることはなく。
そのまま今日を迎えてしまったから…。

葵くんなりに責任を感じてしまっているのかもしれない。



「…友恵、あのね」




黙っていようと思っていたけど、聞いてもらいたくて正直に話すことにした。
そんな私の話を、真剣に聞いて親身になってくれた友恵は、相手の不良に対して憤慨していた。



「葵くん、責任感じちゃったのかな…」

「そりゃあねぇ…。巻き込んじゃったと思うでしょうね」

「でも、葵くんのせいじゃないのに」

「そうかもしれないけどさ、絡まれたのは、藤堂くんだったからかもしれないわよ?」



友恵は言いにくそうに、でもはっきりとそう言った。



「どういうこと…?」

「藤堂くんの髪、目立つしさ。やっぱ、そっちの人たちには目が行くんじゃないかな?」

「一緒にいたのが、金髪の葵くんだったから目を付けられたってこと?」

「そ。まぁ、それが真実じゃなくてもさ、藤堂くんはそう思ったんじゃない?」

「そんな…」

「きっと、金髪で絡まれたことだって数えられないくらいあるだろうし。今回だって、そうかもって思ったかもね」




そうなのかな…。
葵くん、自分のせいでからまれたって思ってる?