「私が出すね」

「は、いいよ」

「いいの。私が撮りたいんだから」



そう言ってお金を入れると、軽やかなメロディが流れる。
私が適当にいろいろと選んでいく。
一通り選び終わると撮影モードに入った。



「…へへ」

「ったく」




照れ臭そうに笑う私の隣で、呆れたように笑う葵くん。
その瞬間カシャッとシャッターの音がする。




「撮れたのか?」

「うん」

「へぇ」



画面の中には、楽しそうな私と、それを微笑ましく呆れ顔で見ている葵くん。
なんだか、私と葵くんらしい一枚。



「これで決定ね」

「ああ」

「あとは、落書き」

「…任せた」




任された私は、ペンを走らせる。



“仲直り記念♪あおいくんとちよこ”