目をそらす前に見えた、藤堂くんの鍛えられた引き締まった背中。
だからと言ってごついわけではなく、すっとした中にも引き締まった、所謂あれを細マッチョというのだろう。




我ながら、なにを考えているのだ。





「…あんたも着替えたら?」

「えっ、わ、私は…」




突如振られた話に、動揺丸出しの私。
ああ、情けない。


とはいえ、着替えろと言われたところで、あなたがいたら着替えられるわけもなく。





「…別に興味ねぇよ」

「わ、わかってますっ」





興味あるとかないとかの問題じゃないのです。
私の気持ちの問題であって…。



私はどたばたとベッドの方へ向かい仕切れるカーテンをする。
これなら姿は見えない。



少し震える手でボタンをはずし着替え始める。
カーテンの向こうには、藤堂くん。
そう考えるとドギマギしてしまう。