残された私は、少し落ち着かない気持ちで彼を待った。




学年の誰もが知っている藤堂くんと、
クラスメイトですら知らない私。



それは、悲しい距離。
だからか藤堂くんと話していると緊張してしまい、落ち着かない。



友恵は、どうしているだろう。
心配しているかしら。
…しているよね。
友恵にも申し訳ないことをしてしまった…。






ガラっ



再び扉が開かれ、現れたのは体操着の入った袋を持った藤堂くん。





「ほら、これだろ」

「あ…はい。ありがとうございます」



それを受け取りお礼を言う。
藤堂くんは、私にそれを渡すと、突然シャツを脱ぎ始めた。




「えっ、わ、あ、あの…」





突然の事に動揺する私。
視線はどこにもっていけばいいの?