「葵くんと洸くんが、絶交?」
「そうなのよ!なんか、よくわかんないけど、そんなことになったらしくって」
梨奈ちゃんと休み時間に廊下で話していると、そんな話を切り出された。
あんなに仲良かった葵くんと洸くんが絶交なんて、何があったんだろう。
「でも、洸も話してくれないしさ、葵に至っては、最近姿も見ないしさー」
「うん…。男の子同志って、よくわかんないけど、絶交とかするんだね」
というか、絶交自体よく小学校の時は冗談とかで言っていたけど、今になって聞くとは思わなかった。
「言い出したのはたぶん、というか絶対に洸なのよ。あいつ、ちょーガキだから」
「はは…」
確かに、と思ったことは内緒にしておこう。
「いやさ、突然洸が泣きながら電話してきてさ、葵と絶交したんだ!っつって騒いでてさ。泣いてるし、わけわかんないしで、結局そのまま電話切れちゃって」
「大騒動だね…」
「そうなのよ。他の仲間内でもいろいろ聞いてみたんだけど、誰も原因とか知らなくってさ」
それは、とても大変だ。
いったい何があったんだろう?


