「水臭いじゃないのよぉ~!!」



私と葵くんとのことを、ようやく梨奈ちゃんと洸くんに話した。
事後報告になってしまったけど。
同時に、友恵にもわかれたことを報告したんだ。

そこは洸くんの家。
洸くんは実家暮らしだから、洸くんの部屋で集まっている。




「最近、サボって遊びまくってるうちに…そんなことがあったなんて」

「気づかなくて、ごめんな。ちょこちゃん」

「ううん。私こそ、報告遅くなってごめんなさい。応援してくれてたのに、こんな結果になっちゃったことも…」

「なに言ってんだよ!ちょこちゃんは悪くねぇって。悪いのは、全部葵だっつの!」




全部隠さず言ってしまったこと、少しだけ後悔。
これじゃあ、葵くんが悪者になっちゃうよね。



「ちがうの、私もそれでいいって言っちゃったから…」

「そんなん、好きな人が付き合おうって言ってくれたら、なんだってうんって言っちゃうでしょ!」

「…でも、葵くん断りにくくてそう言っちゃっただけかも」




そしたら、予想外に私がうんって言っちゃったから…。
だから…。




「ちょこちゃん…、あなたって…どんだけいい人なの!」




梨奈ちゃんに思いっきり抱きつかれた。
いい人なんかじゃないよ。
私、ずるいの。