どうして、こんなにつらいんだろう。
どうして、こんなに悲しいんだろう。
どうして、こんなに涙が溢れるんだろう。
「わっ!?」
校門を出るところで人にぶつかった。
まったく前を見ていなかったからだ。
私は慌てて身体を起こすとぶつかってしまった人のもとに駆け寄った。
「ご、ごめんなさい!大丈夫ですか?」
「大丈夫、ちょこちゃんは?」
「え…?」
そう言って顔をあげたのは、梨奈ちゃん。
梨奈ちゃんは起き上がってお尻をはたきながら笑う。
「って、なんで泣いてるの?!痛かった?大丈夫?」
「ちが、違うの…。痛くて泣いてるわけじゃなくて…その…」
「…なんかあった?」
いつものおちゃらけたトーンではない声で、梨奈ちゃんは真剣に言った。
私は、言葉に詰まる。
誤魔化せると、思ってたから。
梨奈ちゃんはいつもヘラヘラとなにも考えていなさそうで。
だから、適当に言えば、ごまかせるかもと思ってた。
私、最低だ。
人を見た目で判断したらダメだって、気づいたはずなのに。
「ごめんなさい、梨奈ちゃん…」
「え。え!?なにが?ちょっと?」
梨奈ちゃんは、とても戸惑っている。


