最近、ずっと行けていなかった図書室。
久しぶりに放課後向かった。
新刊が、きっとそろそろ入荷している頃だろう。
今日は何を借りて帰ろうか。
前は、毎日そんな事ばかり考えてた。
今は……。
浮かぶのは、なぜか葵くんの事ばかり。
どうして、こんなにも葵くんの事が気になるんだろう。
きっとそれは、私の周りに葵くんみたいな人が今までいなかったからだ。
だから、気になって仕方がないんだ、きっと。
「うん。きっとそうだ」
自分にそう言い聞かせる。
何かに、気づきそうな予感に蓋をする。
図書室に向かう放課後はあまり人気のない階段を登る。
この校舎自体、放課後は図書室に行く人くらいしか利用しない。
だから、基本的に人気はない。
だからこそ、夕方は少し不気味に思えることもある。
「早く借りて帰ろう」
特に、怖がりというわけではない。
ホラーものも普通に読むし。
でも、なんとなく気が焦る。


