『なんで……』
私のこの一言が大きかったのか分からない。だけどこの声は廉人に届いてしまった
『か、薫!?え、いや!なんで今日に限って……いや、あの、これっておい!待て!』
『薫ちゃん!!!!待っ……』
廉人も美央ちゃんも何か言おうとしたけど、私は走って逃げてしまった
美央ちゃんの為に、廉人はプレゼント買おうとしてたんだね
美央ちゃんと今日一緒に帰れなかったのは廉人と出かけるためだったんだね……
『……なんなの……』
なぜか分からない
涙が溢れてきた
私、やっぱり廉人の事が好きなんだ
勝手に嫌いって決め付けたりしてたけど、そんな事絶対無かったんだ……

