私の名前は、佐藤柚、15歳。 数学の勉強の真っ最中。 さっきから何かと私を嫌な気持ちにさせる言葉を言ってくれるこの人は、 上村啓介、20歳。 大学生で、家庭教師。 私達の関係は、教師と生徒。 でも私の気持ちは、ちょっとヤバイ方に傾きつつある。………と思う。 「だから、分かりますってば」 ちょっと不機嫌になりながら、私はまた問題集とにらめっこをする。 「もう、いい加減にしろって。ちゃんと教えてやっから」