私がテーブルに顔をつけて泣いていると、誰かに背中を叩かれた。


誰なの。


「雅 。」


顔を上げると。


「亜衣? 」


そこにいたのは大学時代の親友三村亜衣だった。



亜衣は去年、年の離れた医者と結婚してセレブな生活をしている。


「亜衣何でここにいるの?」


「雅にも連絡したかったんだよね。麻紀と有子もいるし、これから楽しい場所に行くけど、一緒にどうかな。」



もしかして、見られたのかな。


「あんな男なんか早く忘れちゃいなさい。今からもっといい男探しに行こ。」



私が迷っていると、麻紀と有子に肩を叩かれた。



「美人が台無しだよ。ほら早く化粧直しておいで、今から楽しく遊ぼ。」


二人に背中を押され化粧室に入った。


鏡に写った酷い顔。


あんな男の為に泣いてたまるか。


キッパリ忘れてやる。