流星の車に乗ると私が住んでいたマンションでない方向へ向かう。

「寄って行きたいとこがあるんだ。」


車が停まったのは高級なものが並ぶお店だった。


「降りて。」


シーズン姿でですか。


車から出ようとしない私を無理矢理下ろす。


流星に背中を押され店に入ると、店の奥から綺麗な女の人が現れる。


「彼女に似合う服を選んでほしい。」


この綺麗な女性の視線が恐いんですけど。


「流星が女の子連れて来るなんて珍しいわね。」


この人はもしかして流星の事が好きなのかな。


「好きな子にジャージ姿はないわね。あなたは綺麗でいなければ駄目よ。」


そう言った彼女が選んでくれたのは白のレースのワンピース、足元には銀色のミュール。


彼女は器用にメイクして、髪をアップにする。


これで流星に釣り合う女性になれたかは疑問だけど。