大きな病院だった。



流星に車でぶつかったと言う近藤医師に会う事になり、医院長室に案内されて、明良さんと二人でソファーに座る。



目の前にいる近藤さんに二人で挨拶すると、近藤さんが私の顔を見つめた。



「もしかして、雅。」



えっ、誰。


じっと見つめられても、誰だか分からない。



「俺の事忘れたの。近藤敬祐だよ。」



近藤敬祐君。



嘘。



彼は病院の息子で高校生の時の彼氏だった。



彼氏と言ってもお互い大学受験があり、一緒に勉強しただけの関係。



友達みたいな可愛らしい関係だったと思う。


まさか、こんな所で再会するとは思わなかった。