明良さんが流星の肩を叩いた。



「流星はまだやらなくちゃいけない事があるんだよ。男のケジメってやつかな。」


男のケジメって、何なの。



もしかして、本当に既婚者だったりして。



「それが済めば流星は雅ちゃんと一緒になるはずだよ。
流星はみやちゃんしか見てないんだからね。」


流星は曖昧に頷いた。



はっきり言ってくれないと私は何も分からない。


流星がこのまま離れて行きそうな気がして、涙が溢れた。



流星がごめんと言って強く私を抱き締めてくれたけど、不安は消えない。