ほんとにたまたま。 キーホルダー拾ってもらって。 か、顔が近づいてきて…。 「じゃあメールするね」 「あ、ハイ」 石田先輩は不思議な笑みを浮かべて去って行った。 残されたのはあたしと松本。 松本が先に口を開いた。 「…キスされそうだったじゃんか」 「し、知らないよ。てゆーか見間違いでしょ」 あたしは駅裏のカラオケに向かって歩き出した。 この公園を抜ければもうすぐだ。