近距離ロマンス







テストが終わって、身も心も軽くなるはずの放課後。


自分は自分のアホさに、何度心の中で叫んだことか。

アホ梅澤咲良…って。





「今日はカラオケでぱーっとやりますかっ」


「賛成」


「意義なし」




そりゃあテンションの高い秀才3人は、もう放課後を楽しむ気満々だ。


テンションの低いあたしを残して。



「ん?咲良、どした?テストそんなに低かった?」



「およしよ、由宇さん。言いたくないときだってあるんだよ。人間には」


「そうですわよね。昂汰さん…」




珍しくテンションの高い昂汰くん。

当たり前のようにノリのいい由宇ちゃん。