由宇ちゃんはあたしの了承を得ないうちに、1人でうんと傾いて、松本と昂汰くんを向いた。 「じゃぁあたしら、女だけで遊ぶことになったから!あんたらも2人仲良くなさいね~」 「由宇ちゃん!」 神業的速さで、由宇ちゃんはあたしのかばんを持ち、あたしの手を引いた。 昂汰くんはやれやれ、と手を振り、松本は困ったように淡く笑っていた。 困った、ように…。 *** やっぱり話すのは近くの喫茶店だった。 あたしと由宇ちゃんで2人で遊ぶとなると、いつもこの喫茶店でガールズトークを開催するのだ。