近距離ロマンス





なんて、となりでハルナが喜んでいる。


ハルナは松本の腕をつかんでとなりに座らせた。





「咲良ちゃん。ほら、となり」





来い来いと手招きされて、あたしはノリくんのとなりに座る。


「おじゃましまーす…」




気弱なあたし。


人見知りなのに、となりはユウダイくんで。


あたしやっていけるかなぁー…。





「咲良ちゃんなんか歌わね?デュエットとか!」


「あー…、あんまあたし歌えないんだ。ノリ悪くてすまそん!」


「すまそん、って…。咲良ちゃんうけるね!!」


「え、ぜったいツボちがうでしょ…」





となりでゲラゲラ笑うノリくんに、あたしは乾いた笑いを返す。