放課後、進路のことや椎名くんのことを取っ払いたくて、図書室へやってきた。 なにか、スッキリするような推理小説はないだろうか? 何もかも忘れて、集中出来るような本はないだろうか? でも、学校の図書室ではたかがしれてる。 明日は日曜日。 私立図書館にでも行ってみるか、と思って、図書室を出ようとした時。 図書室の奥の窓が開いていたらしく、風が吹いた。 その風に何かふと感じた。 引き寄せられるように、奥へと歩き出す。