「椎名くんって、何考えてるかわかんないよね?頭良いから、見下してる目をたまにするし」 一年の時、女子がそんな話をしていたのを聞いた。 だがもちろん見下してるつもりは、さらさらない。 あまり人と関わるのが苦手なだけだ。 だがら、たまに考えなしに不機嫌が顔に出てしまう。 愛想良く笑うことが出来ずに、女子から引かれてしまう。 3年間付き合った彼女は、そんな嘘をつけない僕を好きだと言ってくれた。 それも、個性の一つだと。 だけど、彼女もまた離れていった。