先生に名指しされ、問題を解けと言われたが、どこの問題を解くんだ? 「34ページの問いの三」 後ろから、遠野さんが小声で教えてくれた。 あんな不機嫌な顔をしたのに…。 簡単な問題だったから、授業を聞いてなくても解けた。 先生の悔しがる顔がちらっと見えたが、正直どうでもいい。 僕は、再び空を見上げた。 この席は、視界を邪魔するものが無くて、一番好きだ。 ああ…明日は雨かな? 飛行機雲が出てる。