その日の放課後。 みんなが帰ってひとりになった私は、進路調査表とにらめっこしていた。 やりたいことってなんだろう? 夢… 将来の目標… 「ああーもう、わかんない」 頭を掻きむしっていると、 教室のドアがガラガラと開いた。 「遠野さんまだ居たんだ」 「椎名くん…」 椎名くんが優しい笑みを浮かべて、教室に入ってきた。