「じゃあ、優志に任せようかな？あたしより、頼りになるだろうし。結花のことよろしくね」
優志に結花の送り迎えを任せることにした。
優志なら頼りになるし、結花を大事に想ってくれてる。
ただ、ちょっとだけ胸が痛むけど…。
2人と別れて、廊下の角を曲がると、思わず立ち止まった。
「椎名くん…」
椎名くんが壁に寄りかかって立っていた。
もしかして、さっきの私達の会話聞いてた？
って、あれだけ騒いでいたら、耳に入るよね？
「…そう言うことだから。結花のことは安心して」
「…うん」
小さく頷いて、歩き出した椎名くんの後ろ姿は、寂しさでいっぱいだった。
