事故から、一週間後。



「遠野さん!大丈夫?」

クラスメイトのみんながお見舞いに駆けつけた。


その中には、優志の姿もあった。



だけど、



椎名くんの姿は事故以来見ていない。


学校も休んでいた。





みんなが結花と話している間、ふと窓の外に目を移した。



すると、中庭のベンチに茫然と腰掛けている椎名くんを見つけた。



「あたし、みんなの飲み物買ってくるね」

「長尾、俺も行くよ」

「あ、ひとりで大丈夫。結花と話してて」






私は、飲み物を買いに行くフリをして、中庭に向かった。