椎名くんは、私のペースに合わせて歩いてくれる。


少し開いた二人の間。

椎名くんの手が触れそうになるたび、ドキドキと胸が高鳴る。

さっきまで繋いでいた手。

椎名くんの手の温もり…。





特別に楽しく会話することはなかった。

時々、フッと笑いかけてくれる椎名くんに心が満たされていく…。